この記事では市場で取引を行ううえで活用したいテクニカル指標を正しく理解するための方法を解説します。
記事を書いている私(@trig_lbj)は投資で得られる収入で生活している投資家です。
豪遊できるほどの資産はありませんが毎年生活に事欠かないぐらいは収入を得られています。
皆さんはどんなテクニカル指標でも100%利益をだせるものは存在しないことはご存知ですか?
投資に関するセミナーやツールで解説されるテクニカル指標の謳い文句には”絶対儲かる”といった文言が並ぶことがありますがこれは信用できない商品の証といえます。
しかし、勝率を100%にすることはできませんがテクニカル指標について正しく理解することで利益をだす確率を高めることは可能です。
利益を出しやすい状態でトレードを続けることで最終的に大きな利益を得ることができるようになります。
この記事では正しくテクニカル指標の理解する方法を解説する一方で良くないテクニカル指標の使い方についても解説するのでこの記事を通して利益を出しやすいトレードをするための下地を作っていただければと思います。
この記事のポイント
・テクニカル指標とはどういうものなのか
・テクニカル指標を理解する意味
・テクニカル指標を正しく理解するための方法
テクニカル指標とは
テクニカル指標の理解の仕方を解説する前にまずはテクニカル指標とはどういうものなのか解説していきたいと思います。
基本的な内容ではありますが見落としがちな部分なのでお付き合いください。
テクニカル指標は英語ではインジケーター(Indicator)と呼びます。
投資の世界では単に”指標”や”インジ”といった呼ばれ方が一般的なのでこの記事をお読みの皆さんも一度は聞いたことあるのではないでしょうか。
テクニカル指標は市場から得られる価格や出来高、建玉数など様々な情報から計算されるものでチャート表示では一般的なローソク足も指標の1つです。
指標は中身の計算式によって市場のどの部分を見ているか変わってきます。
それは市場のトレンドの方向性だったり値動きの激しさだったり市場に参加している方の目的に合わせて様々です。
指標によって何を見ているのか異なるので目的に合わせた指標の選択ができなければうまく利益を出すこともできません。
様々ある指標を駆使して市場分析を行うことをテクニカル分析と呼びます。
つまり、テクニカル指標とはテクニカル分析を行うための道具ということになります。
テクニカル指標を理解する意味
テクニカル指標はテクニカル分析をするための道具であると解説しましたがテクニカル分析をするうえで道具である指標を理解することはとても重要です。
道具の理解がどれくらい重要か料理を例にして考えてみましょう。
料理をするときは食材を様々な調理器具を駆使して加工・調理していく必要がありますね。
調理器具には包丁や鍋、菜箸など沢山の種類がありますが作る料理によって使う器具は様々です。
それぞれの道具の正しい使い方を理解したうえで使うことができれば効率よく調理することができ美味しく料理を作ることができます。
逆に正しい調理道具の使い方を理解していないと適切に調理できず美味しい料理を作ることができません。
場合によっては調理中に怪我をしてしまう可能性も考えられます。
美味しい料理を作り上げるためには正しい調理器具の使い方を理解することはとても重要です。
この例で言うと調理するという目的がテクニカル分析で様々な調理器具がテクニカル指標と置き換えることができます。
調理(テクニカル分析)するという大きな目標に対して用途によって構造も使い方もまるで違う調理器具(指標)を駆使するにはそれぞれの調理器具の使い方を適切に理解しておく必要があることは明らかです。
テクニカル分析を高い精度で行うためにはテクニカル指標を理解し正しく使用することが重要であることがご理解いただけるでしょうか?
テクニカル指標を理解する4ステップ
精度の高いテクニカル分析を行うためにテクニカル指標を正しく理解する重要性についてご理解いただけたところでこの記事の本題であるテクニカル指標を理解するための4ステップについて解説していきたいと思います。
どんな指標でも4ステップを通して正しい使い方を理解できるようになります。
当然、指標を理解した後実際の売買に使用するには検証が必要ですが理解しないまま行う検証に比べて効率が段違いになるはずです。
検証の仕方は人それぞれなので今回解説するステップどおりに理解せず途中のステップから理解をし始めるのもOKです。
ただし、最終的には4ステップ全てを理解できるようにしておきましょう。
ステップ1:計算式を理解する
指標を理解する最初のステップは指標の計算式の理解です。
指標を使用するうえでとても重要なステップですがこの部分をキチンとやっていない方は非常に多いです。
チャートで見ると複雑そうに見える指標も計算式で見てみるとシンプルな構造をしている場合があります。
また、複数の計算式から成り立つ指標の場合はそれぞれの計算式を知ることで指標の変化がどのような意味を示すのかも感知しやすくなります。
テクニカル指標の計算式を理解していないということは何の道具かわからないまま使っていることと同義です。
ステップ2:指標が市場の何を見ているか理解する
次のステップはテクニカル指標が市場の何を見ているか理解することです。
トレードの手法によって市場のどの要素を見るかは様々ですが見たいものに合わせて必ずテクニカル指標が存在します。
例えばボラティリティの大きさを見たいのに移動平均線をいくら見たところで見えるのはトレンドの方向性だけです。
自分の目的と方向性が合っているか知るためにもこのステップは大事になります。
ステップ3:売買サインを理解する
このステップになってようやくテクニカル指標の売買サインを理解する段階になります。
売買サインは指標によって異なりますが一定の閾値を超えた時だったり2本のラインがクロスしたときだったり様々なので指標ごとにキチンと確認しておく必要があります。
指標によっては細かい条件がある場合もあるので微妙な指標の違いを見逃さないようにしましょう。
指標の中身の理解が進んでも実際に市場でどう使うか学ばないことには使える指標も使えません。
指標が何をどう示したら売買サインになるのかキチンと理解しておきましょう。
ステップ4:売買サインのダマシ対策を理解する
冒頭で100%儲かる指標はないと断言しましたがその理由がダマシの存在です。
全ての指標にはダマシが存在するため売買サインを示したとしても後から否定されて損失に繋がることがあります。
そのため、売買サインを理解したうえでどのようなダマシがあるのかを理解することでダマシ対策を立てることができます。
ダマシのサインがどのような指標の状態なのか確認しダマシを感知できるようにしておきましょう。
ダマシ対策をしっかりできると損切りのダメージを減らし負けにくい資金管理ができるようになります。
以上、4つのステップを通して指標を正しく理解していきましょう。
ステップ1つ1つを見ると難しいことはやっていないことがお分かりいただけると思います。
しかし、各ステップをキチンと理解しているかどうかで指標を使ったテクニカル分析の精度は大きく変わってしまいます。
テクニカル指標の良くない使い方
正しい使い方がある一方で良くない使い方もあります。
それはここまでの解説をお読みなら想像がつくと思いますが売買サインだけを覚えて指標を理解したつもりになって使うことです。
売買サインだけを覚えるとなぜエントリーしたのか、どこで利確するのか根拠を持ってポジションを取ることができません。
当然ダマシ対策もできませんし、根拠のないポジションなので逆方向に価格が振れたときの精神的ダメージも非常に大きくなります。
損切りできたとしても判断が遅くなることもあるのでテクニカル指標は本質をキチンと理解したうえでトレードに活用したいところです。
テクニカル指標を正しく身につけて利益を得る
今回はテクニカル指標を正しく身につけるための4ステップについて解説しました。
投資によって大きな利益を得ている投資家は必ずと言っていいほどポジションに根拠をもっています。
根拠のないポジションで利益を得られ続けられるほど市場は甘くありませんし、根拠があっても確実に利益を得られるわけではありません。
そのため、投資家には強い精神力が求められます。
テクニカル指標をきちんと学ぶことは精神的な強さを得るための儀式と捉えることもできます。
この記事を読んだあなたも根拠をもって市場に臨めるようにしておけるように準備していきましょう。