今回は一度はこの単語は目にしたことあるんじゃないか?ということで「アトミックスワップ」について書きたいと思います。
界隈では単語だけが独り歩きしているようにも思えますが、概念は簡単なので見ていきましょう。
アトミックスワップとは?
端的に言ってしまうと"異なる仮想通貨同士を直接交換することができる機能"です。
直接交換、と聞くと取引所でも同じことができるのでは?と感じる方も多いかと思います。
しかし、取引所での交換の場合は取引に対して取引所が仲介者として入り込んで手数料やら時間やらを奪っていくため本当の意味では直接交換できていません。
見かけ上は直接交換しているように見えるためそのように感じるんですよね( ˘•ω•˘ )
アトミックスワップでは異なるブロックチェーンの通貨を文字通り直接交換することになるため仲介者の承認や証明が必要なく、手数料をグッと引き下げることが可能です。
アトミックスワップを利用しないでも直接交換自体は可能ですが、通貨の持ち逃げ等のリスクを負うことになります。
どのようなリスクがあるかアドレスAとアドレスBでBTCとLTCを交換するとして、アトミックスワップを利用する例としない例を見ていきましょう。
アトミックスワップを利用しない交換例
アドレスAからBTCを送金→アドレスBで着金を確認→アドレスBからLTCを送金→アドレスAで着金を確認
送金のタイミングは同時でも逆の順番でも構いませんがアトミックスワップを利用しない場合このような流れを取ります。
この流れの中にリスクが潜んでいることはわかりますか?
( ˘•ω•˘ )
そうですね、どちらかが送金をしなかった場合、送金をした側は通貨を奪われる(持ち逃げされる)というリスクがあります。
アトミックスワップを利用する交換例
アドレスAからアドレスBが解錠できる鍵付きのBTCを送金→アドレスBからアドレスAが解錠できる鍵付きのLTCを送金→アドレスAとアドレスBが同時に鍵を解錠しお互いに着金
アトミックスワップを利用すると相手しか開けれない鍵を付けた通貨をお互いに送金し同時に解錠することでお互いの送金の責任を果たしたとみなされるわけです。
もちろん片方が送金を怠った場合は、既に送金された分は返還されますし送金から解錠までは一連の流れで行われるため取引スピードも非常に速いです。
この取引で必要な手数料はそれぞれのブロックチェーンのトランザクション生成に必要な手数料のみになるので余計な手数料はかかりません。
アトミックスワップでできること・特徴
・異なるブロックチェーンの通貨を仲介者なしに交換可能
・お互いの送金責任を果たして取引を成立させるため一方的に通貨を奪われるといったリスクを減らせる
・仲介者のいないスムーズな取引により取引スピードが速い
類似機能にはマルチシグトランザクションとShapeShift
アトミックスワップのように異なるブロックチェーン間の交換を仲介者なしに非中央集権的に行うシステムは他にもあります。
それがNEM Catapultのmijinに実装予定のマルチシグトランザクションとShapeShiftです。
詳しくはそれぞれ記事にまとめますのでご参照いただければと思います。
いずれも手数料の低減や取引のスムーズ化を目的として開発されています。
ではでは